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2024年01月01日
新年あけましておめでとうございます。皆様におかれましては穏やかな新年をお迎えのことお慶び申し上げます。
鳥取市消費者物価指数の推移によると、生鮮食品を除く総合指数は22か月連続の上昇、生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は、20か月連続の上昇、となっています。
これらの記録からみる限り、私達は過ぎたる2023年においても、まさに物価上昇を経験したのです。
しかしながら、この1年間に私達が歩んだ道をふり返ってみると、それはまことに厳しく、かつ、険しいものでした。諸種の事情により小売業の競争が激化しても、これが製品の値崩れにはなりませんでした。一方では、最低時給の上昇など労務費の高騰によって各企業の採算は圧迫されたことと推察します。
一言にすれば、23年は1部の方を除いて、繁栄しない成長の年、ではなかったでしょうか。
さて、鳥取市の人口ビジョンの将来展望によると、25年に182,777人への減少が見込まれていました。しかし、23年12月1日時点で、181,398人となりました。これは、25年に比し、7.45%を上回る減少にあたります。
この目標数字がマイナス達成されてしまい、今後の経済情勢と企業個々の努力によっては、景況は更に悪化する懸念があります。日本国の置かれている環境からしても、是が非でも人口減少推計の達成は、阻止に努めなければならないのであります。
今や産業各界は、労働力の不足という重大な局面にさしかかっています。
この厳しい現実を分析して、無用な競争は慎み、お互に協力して、この難局を乗り切ってゆくことに最大の努力を傾けなければならない、と考えます。私は、決して自由な競争を否定はしません。しかしながら、過当な競争は、賃金格差を生み出し、労働人口の首都圏域集中に拍車をかけるのではありませんか。
不幸中の幸いにして、地方創生の気運が譲成されつつあり、ここに調査研究を惜しまないことが肝要でしょう。次に、企業そのものの体質改善と強化の問題です。国内外のIT業界の進展は、目ざましい。これを取り入れ、自らの体質を改善し強化する努力を怠る企業は、競争圏外に置き去られる可能性は大きいです。
地方自治体においても同様です。改めて心にきざみ、不断に研究工夫し、体質の改善と強化をはかる必要があります。変わることを恐れず、今後より一層の努力を集中しなければなりません。この心構えと、飽く無き実践があってこそ、はじめて将来の繁栄への途が拓ける!はずであります。
2024年の年頭に際して、私達がさらに明るく着実な歩みを続けることを、私は心から念願するのであります。本年も引き続き、よろしくお願いいたします。
令和6年 正月 1日 加嶋辰史