活動報告

  • 2024年06月20日

    文教経済委員会 行政視察報告書 加嶋辰史

    令和6年5月13日
    視察先: 東京都 (渋谷区 )カシオ計算機 株式会社
    調査項目: カシオ計算機のサステナビリティ活動と社会貢献活動について

    サステナビリティ経営について
    目標:2030年までに温室効果ガス排出量をゼロにする
    取り組み:
    再生可能エネルギーの使用拡大
    省エネルギー化
    脱プラスチック
    教育:
    社員向けeラーニング
    サステナビリティリーダー制度

    社会貢献活動について
    水質保全:東京都水道局と連携し、奥多摩の森林を保全
    食文化の継承:群馬県のNPO団体と連携し、障害者と共に田植え・稲刈りを実施
    教育支援:小中学校向けに電卓の分解・組み立て体験を実施
    親子亀レスキュー:ハンディキャップを持つ子供とその家族向けに温泉旅行を提供
    社員ボランティア活動:地域清掃やイベント運営に参加

    視察を通して得られた成果
    今回の視察申し込みをきっかけにして、鳥取市のSDGsへの取り組みを参考にしていた。
    質疑により、人権についても積極的に取り組んでおり、サプライヤーとの連携も強化していることを学んだこと。
    今後の展望を知れた
    社員一人ひとりが社会課題を理解し、行動できる企業を目指すこと。
    ユーザーの生活に寄り添い、社会課題解決につながる製品・サービスを提供し続ける方向性は変えない。
    質疑応答
    人権に関する取り組みについて質問があり、説明を追加
    2階展示室見学と意見交換の時間を設ける
    補足
    カシオ計算機は、電卓、時計、楽器などの電子機器を製造・販売するグローバル企業
    2023年現在、従業員は約4,000名、売上高は約3,000億円
    サステナビリティ経営と社会貢献活動に積極的に取り組んでおり、本国のSDGsの達成に貢献している

    令和6年5月14日
    視察先 神奈川県 (三浦市)三崎港うらり

    調査項目:海業の取り組みについて

    1. 視察の目的:三浦半島の海業公社が運営する施設・事業の概要と課題を研究するため
    2. 課題
    老朽化:施設が老朽化し、建て替えが必要
    混雑:繁忙期は駐車場が不足
    集客力:都心からのアクセスが良くない
    後継者不足:水産業の後継者不足が深刻
    人口減少:三浦半島の人口が減少している
    渋滞:観光客の増加による渋滞
    住民との関係:観光客の増加による住民との摩擦
    3. 今後の取り組み
    施設の建て替え
    集客力の向上
    後継者育成
    人口減少対策
    渋滞対策
    住民との関係改善
    4. 会社と事業概要
    設立:1991年
    出資元:行政機関、漁業団体、商工団体、金融機関
    資本金:4億円
    株主構成:種苗会社が51%
    従業員数:正社員6名
    事業内容:
    フィッシャーリーナウォーフ:商業施設、駐車場、イベント会場
    駐車場事業:3ヶ所の駐車場を運営
    指定管理事業:三浦市から指定を受けている事業
    朝市会場管理
    市民ホール管理
    船舶バース管理
    自主事業:
    マグロ水揚げ業務
    中間船運航
    城ヶ島渡船運航
    レンタルボート事業
    未来映像事業
    バーベキュー事業
    イベント事業
    昭和館事業
    5.質問事項 (1)「うらり」施設の概要と整備の経緯について。(2)「海業」の取組の経緯について。(3)三浦海業公社の設立経緯・取組の概要について。(4)漁業振興、観光振興への効果について。(5)漁業就業者、地元住民との関係づくり、理解の促進への取組について。(6)行政との関係・協力について。(7)課題・問題点について。
    漁業協同組合が強い
    観光農業は盛んである
    地域交流人口の増加を目指している

    視察先 神奈川県 横須賀市(独立行政法人)
    国立特別支援教育総合研究所
    1. 視察の目的:インクルーシブ教育システムの推進について学び、教育現場を支援する施設を知るため
    2. インクルーシブ教育システムとは
    障害のある子供と障害のない子供が、可能な限りともに教育を受けられる教育システムである。
    2020年の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の報告書では、「すべての子どもが質の高い包括的かつ公平な教育を受け、生涯学習の機会を得られるようにする」ことが求められている。
    日本においても、文部科学省は「新しい時代の特別支援教育のあり方に関する有識者会議」を設置し、インクルーシブ教育システムの構築に向けた議論を進めている。
    3. 国立特別支援教育総合研究所の取り組み
    研究:重点課題研究、障害種別特定研究、基礎的な研究開発などを行っている。
    研修:専門研修、教員研修、内研修など、様々な研修プログラムを実施している。
    情報収集・発信:研究成果、研修情報、事例集、データベースなどを提供している。
    その他:免許法認定通信教育、教材ポータルサイト、インクルーシブセンターの運営などを行っている。
    4. 視察の成果として、今後の展望を知れた
    インクルーシブ教育システムの構築に向け、研究、研修、情報収集・発信などの活動をさらに充実させていく。
    学校現場のニーズに合わせた支援体制を構築していく。
    国際交流を推進し、海外のインクルーシブ教育に関する情報を収集・発信していく。
    5. 質疑応答
    質疑応答では、参加者からインクルーシブ教育システムの具体的な内容や、学校現場での課題などについて質問があった。
    6. 所見
    国立特別支援教育総合研究所は、文部科学省の直轄機関として、特別支援教育に関する研究、研修、情報収集・発信を行っている。
    今年で設立53年目を迎え、近年はインクルーシブ教育システムの構築に向けた取り組みを推進している。
    国立特別支援教育総合研究所のホームページでは、インクルーシブ教育システムに関する情報や、研究成果、研修情報などを公開している。
    インクルーシブ教育システムは、まだ発展途上にあり、様々な課題がある。
    今後、関係者間で議論を深め、より良いシステムを構築していくことが重要である。

    令和6年5月14日視察概要

    視察先 東京都 (荒川区立) ゆいの森あらかわ
    1.視察の目的:荒川区の条例でもある、豊かな心を育む読書のまちづくりにどの様に取り組んでいるのか確認し、図書館のオーダーメイドブックサービスの施策について学ぶため。
    2.視察ポイント
    子育て支援に力を入れた施設であること
    地域の文化拠点として機能していること
    災害時の避難所としての役割も担っていること
    3.所見
    ゆいの森あらかわは、子どもから大人まで幅広い世代が利用できる、とても魅力的な施設でした。特に、子育て支援に力を入れている点が印象的でした。また、吉村昭記念文学館やゆいの森子どもひろばなど、地域活性化につながるような施設も充実していました。災害時には避難所としても利用できるなど、防災対策も万全でした。荒川区の新しい文化拠点として、今後ますます発展していくことが期待されます。
    4.視察を通して得られた成果
    考察の余地を発見したこと。具体的には、鳥取市の中央図書館の機能に、更なる充実の必要性と市民サービス向上の可能性を感じた。図書館司書の経験の活かせる施設利用という観点から、改めて文化施設の機能を見直してみたい。
    5.施設概要
    名称:ゆいの森あらかわ
    場所:東京都荒川区荒川2丁目50-1
    開館日:2017年3月26日
    開館時間:午前9時~午後8時30分
    休館日:毎月第3木曜日
    構造:地上5階地下1階
    蔵書数:約60万冊(開架30万冊、閉架30万冊)
    座席数:900席以上
    6.施設構成
    荒川区立中央図書館
    吉村昭記念文学館
    ゆいの森子どもひろば
    7.主な機能
    図書館
    赤ちゃんから高齢者まで利用できる
    柳田邦男氏の絵本コンセプトに基づいた絵本コーナー
    ゆいの森ホール:木に囲まれた多目的ホール
    吉村昭記念文学館
    吉村昭氏の作品や資料を展示
    文学講座や講演会などを開催
    ゆいの森子どもひろば
    子どもたちが自由に遊べる遊び場
    親子で楽しめるイベントなどを開催
    その他
    災害時には避難所として利用できる
    カフェやレストラン、売店などを併設
    全館Wi-Fi完備

    視察先 東京都 (千代田区 霞が関)経済産業省
    1.視察の目的: グリーントランスフォーメーションの推進について説明を受け 、カーボンプライシング施策について、地方都市としての知見を得るため
    2.視察を通して得られた成果:担当者との直接の質疑応答により、グリーントランスフォーメーションによる持続可能な社会の実現に向けた、日本国の挑戦に理解が深まった。
    3.所見:これからの課題を克服し、GXを成功させることで、日本は持続可能な社会を実現し、国際社会に貢献することができる。自然に富む本市に、大手企業との関わりを持てる機会を探りたい。
    4.取り組みの意図
    地球温暖化対策は、喫緊の課題であり、国際社会全体で取り組む必要がある。日本政府は、2050年カーボンニュートラル実現に向け、「グリーントランスフォーメーション」(GX)を推進している。GXは、経済成長と環境保全を両立させ、持続可能な社会を実現するための変革である。
    5. GXの主要施策
    GXの主要施策
    成長志向型カーボンプライシングの導入
    排出量取引制度の本格稼働(2026年度~):排出量が多い企業ほど、排出量に応じて課金される仕組み。
    発電事業者への有償オークション導入(2033年度~):発電事業者が排出枠を購入する仕組み。
    炭素に対する賦課金導入(2028年度~):化石燃料の輸入事業者等に課税する仕組み。
    GX経済移行債の発行
    20兆円規模の債券を発行し、GX投資を促進する。
    調達した資金は、エネルギー対策特別会計で区分して経理し、2050年までに償還する。
    新たな金融手法の活用
    トランジション・ファイナンス:脱炭素化に向けた企業の取り組みを支援する金融手法。
    ブレンデッド・ファイナンス:公的資金と民間資金を組み合わせた融資手法。
    サステイナブルファイナンス:環境・社会・ガバナンス(ESG)に配慮した投資。
    公正な移行の推進
    新たな産業への労働移動を支援する。
    人材育成のための施策を拡充する。
    地域活性化のための施策を推進する。

    中堅・中小企業の支援
    事業再構築補助金やものづくり補助金にグリーン枠を設ける。
    排出量等の見える化支援や省エネ診断を推進する。
    GX関連人材の育成や情報発信を強化する。
    6. GXの課題と展望
    経済への影響:カーボンプライシングの導入による経済への影響を慎重に検討する必要がある。
    技術革新:脱炭素化に向けた技術革新を促進する必要がある。
    国際協力:国際的な枠組みの中で、GXを推進する必要がある。

    以上、簡単ではありますが、見聞を広めて来ましたので、社会に還元を目指して活動して参ります。